経済的主体 - 貨幣を用いた経済的取引

 経済的主体は貨幣を用いて、他の経済的主体と経済的取引を行います。この経済的取引は、貨幣と実物資産の交換というかたちをとります。この交換については、実物資産と経済的取引の項で詳細を述べました。

 ある工場(経済的主体)と、その工場に部品を納入する協力会社(これもまた経済的主体です)の間では、マテリアルと貨幣の交換が行われます。

 工場は、直接員(製造現場の組立工員や検査工員)や間接員(設計、生産管理、品質保証、経理など)を雇います。ここで、工場は各人員の時間を占有する代わりに、占有時間に相当する対価(賃金)を支払います。

 ある家計は、フリーマーケットで中古の音楽CDを購入したとします。このとき、家計と別の家計(出店者)との間で、貨幣と情報が交換されます。別の家計は、フリーマーケットで得た収入で用役(例えばガス代)の代金を支払います。

 各々の企業は、輸入と輸出を通じて、国外の企業と実物資産と貨幣の交換を行います。